大判例

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東京地方裁判所 昭和39年(ワ)3232号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔判決理由〕<証拠>によれば、次の事実が認められる。

「原告主張の小豆五〇枚の買付後小豆値段が高騰してきたので、昭和三八年一二月一四日、被告の外務員小泉鈴子が原告に右小豆の売付をすすめるとともに、あらたに大手亡の買付を勧誘したところ、原告はこれに応じて大手亡五〇枚(二〇〇〇袋)の買付を被告に委託した。そこで被告は委託に応じ、同日前場三節において大手亡二月限五〇枚を一袋金五六九〇円、合計金一一三八万円が買付けた。この委託手数料は金四万七五〇〇円であつた。ところが大手亡の値段はその後同月一六日前場一節の五七〇〇円を高値として下落を続けるにいたつたため、被告は原告に対し委託追証拠金の預託を請求すると、原告は態度を変え、同月二五日頃には買付委託を否定するにいたり、二月限の最終立会開始時刻である昭和三九年二月二六日午前一一時になつても受渡の意思表示をしなかつたので、被告は準則第二八条第一項(この規定の存在および内容については、当事者間に争いがない。)により、昭和三九年二月二六日の前場三節において一袋金四八〇〇円合計金九六〇万円で売付けて手仕舞した。」

以上の認定に反する原告本人尋問の結果は採用しがたく、他に右認定をくつがえすに足りる証拠はない。

したがつて、右大手亡の取引委託により、原告は被告に対し、差損金一七八万円の支払義務を負うに至つたものといわなければならない。

しかも、商品仲買人が準則により手仕舞をした場合この手仕舞取引につき所定の委託手数料を委託者から徴収しうることについては、準則上明確な規定は存しないが、委託者は建玉について受渡をしない場合には、反対売買により建玉を決済すべきものであつて、その場合所定の委託手数料を商品仲買人に支払わなければならないことは成立に争のない乙第一〇号証中準則第二六条の規定によつて明らかであるから、前記のように建玉について委託者の指示による決済がないために受託者である商品仲買人がする手仕舞処分の場合においても、委託者は所定の委託手数料相当額を商品仲買人に支払うべき義務があるものと解するのを相当とする(当事者間に被告主張の内容の規定の存すること争いのない準則第二八条第二項は、右の趣旨を含むものと解される。)。そうすると、前記手仕舞の場合における委託手数料は、前掲乙第一〇号証により金四万二五〇〇円となるから、被告は原告に対し、前述した差損金のほか、右手仕舞処分につき右金員の支払義務があるものといわなければならない。(服部高顕 西山俊彦 元木伸)

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